釣った魚をその場でBBQ! 釣りバーベキューに挑戦!
海辺や川岸で楽しくバーベキューをしている時、ふとこう思ったことはありませんか。「そこで釣った魚をこの場で焼いて食べられたらもの凄く美味しいのでは?」と。
肉類が主役のバーベキューですが、肉よりも海鮮が好き! という方も多くいらっしゃいます。そういう方にとっては本当の意味での取れたての魚をすぐに焼くというのは非常に夢が膨らむ話。
そんな釣りバーベキューですが、やってみたいけどどんな魚が適しているのかわからない、そもそも魚を捌いたことがない、寄生虫とかいるって聞くので怖い、と二の足を踏んでいる方々のために、注意点や魚の基本的な捌き方などをまとめてみました。
釣りバーベキューのメリット
釣ったばかりの新鮮な魚が楽しめる
釣りバーベキュー最大のメリットはもちろん、超新鮮な魚を食べられるということ。今朝釣れたどころかさっき釣れた魚ですので当然鮮度は抜群。それをバーベキューの炭火で焼けば最強の焼き魚を楽しめてしまいます。
釣った魚をバーベキューで焼くという経験
よほどの料理好きや釣り好きでもない限り、ほとんどの人は日常的に魚を捌くことはないと思います。それどころか家庭科の授業で一度習ったきりで、捌き方なんてそもそも全くわからないという人のほうが多いでしょう。
ですがプロの料理人が鮮やかに魚を捌いているのをテレビなど見て、その技術に憧れたりはしませんか? 自分で釣った魚を自分で捌いて焼く。その経験は店頭で加工された食品にしか接していない現代人にとって、食というものに改めて向き合う貴重な機会になります。
お子さんも一緒であれば命を頂くということを身を以て実感できるまたとない経験になるでしょう。
釣りが楽しい
釣りバーベキューにしかないメリットは、シンプルに釣りが楽しめるということにあります。バーベキューだけでも十分楽しいのにそこに付随して釣りというアクティビティを同時に楽しめてしまうのです。
休日に楽しむレジャーとして釣りバーベキューは大きな可能性を秘めています。
釣り初心者にオススメ。捌きやすい魚。
釣った魚をその場で食べるからには当然その場で捌く必要が出てきます。釣り場が隣接するバーベキュー場などでは有料でプロが捌いてくれるところもありますが、そうでない場合は当然自分の力で魚を捌くことになります。
それでは初心者にとって捌きやすい魚はどういった魚でしょうか。当てはまる条件としては
・ある程度の大きさがある
・構造が基本的な構造である
・怪我をしかねないようなヒレやトゲがない
・毒がない
・骨がしっかりした真っ直ぐな体をしている
といったところです。それではそんな条件に当てはまる魚をいくつか見ていきましょう。
アジ
初心者でも釣りやすく、初心者でも捌きやすい。そんな魚の代表格はなんと言ってもアジです。
味が良いからアジと言われるようになったという説があるほどに美味で、その食べ方も刺し身から焼き、フライ、叩き、干物などなど様々な種類があり、古くから日本人の食卓を彩ってきた重要な魚です。まるごと一匹で売っていることが多いので魚をさばく練習台としても最適です。
サバ
アジに並んで初心者に最適な魚はサバです。アジよりも一回りほど大きく、こちらもアジ同様古くから日本人の食卓に並んできた魚になります。焼きはもちろん煮物にしても大変に美味です。
アユ
串に刺した鮎の塩焼きは日本人なら誰もが一度は見たことのある定番品。アユは草食の魚のためほとんど下処理を必要としないのが特徴。捌いたり内蔵を処理したりせず、ぬめりを取ったら塩を振って串に刺して焼くだけで大丈夫なのでとても簡単です。
釣った魚の基本的な捌き方
下処理
魚を捌く前に必要な下処理をしましょう。釣ったばかりの魚は当然生きているのでそのままでは捌くことができません。まずは魚を締めて血抜きをしましょう。ここで手こずると魚の味がみるみる落ちてしまうので迅速に行なってください。
それが終わったらウロコを取って内蔵を処理し、魚の中をきれいに洗います。そして最後に魚の頭を落としてください。大きなヒレやトゲがある場合ももちろんしっかり落としておきましょう。
二枚おろし
1.魚を背骨が付いた半身と身だけの半身の二枚に分けるので二枚おろしです。下処理を終えた魚の下身に腹側から包丁を入れ、中骨に沿って滑らせるように尾のところまでしっかり切れ目を入れます。
2.そのまま180度回転させて同様に背中側にも切れ目を入れます。この時点では尾の部分は切り離さないようにしましょう。
3.尾の部分が離れないように刃先を突き入れ、中骨に沿って切っていきます。
4.身が切り離せたら尾の部分を切り離してください。
5.二枚おろしの完了です。
三枚おろし
1.二枚おろしにした状態からさらに続けて三枚にします。骨が付いている方の半身を骨を下にして置きます。
2.背の方から切れ目を入れます。
3.180度回転させて同じように腹側にも切れ目を入れます。
4.二枚おろしの時と同じように身を切り離します。
5.半身二枚、中骨一枚の三枚おろしの完成です。
注意点
釣った魚をバーベキューするには時間がかかる
魚を捌くのは、慣れない内は要領がわからず時間がかかるものです。プロの料理人のようにスイスイとは切れないのが当たり前ですので、焦らずに怪我のないように一つ一つしっかりと作業しましょう。
怪我に注意
捌いている最中は包丁による負傷はもちろんのこと、魚のウロコやトゲ、ヒレなどで怪我をすることも多くあります。特に魚によってはヒレやトゲが固く鋭利なので下処理の段階で気をつけて処理をするようにしてください。
釣った魚はしっかり焼いて食べる
せっかく新鮮な魚を捌いたことだし、バーベキューで焼かずに刺し身で食べてしまおう! という気持ちは日本人なら理解できると思います。ですが釣ったばかりの新鮮な魚でも生で食すことは絶対にオススメできません。
というのも魚には寄生虫がつきもの。ウオノエなどの無害なものなら問題ありませんが、恐ろしいのは人間にも外を与えるアニサキスなどの寄生虫です。
寄生虫アニサキスの恐怖
アニサキスとは
バーベキューで焼いて食べる魚は全く心配ありませんが、釣り上げた魚を新鮮だからといって捌いて生で食してしまった時にこのアニサキスが潜んでいたら大変なことになります。
アニサキスは魚に寄生する寄生虫。寄生した魚が死ぬと内臓から身の方へ移動してくるのですが、生で魚を食した場合このアニサキスが胃の中に入ってしまう危険性があります。
アニサキス症とは
アニサキスは非常に小さな生物にも関わらず胃酸ではすぐには死なず、入られてしまうと強烈な腹痛に下痢や嘔吐、発熱を伴うアニサキス症という食中毒を発症します。
手を打たなければアニサキスが死ぬまでの数日間は地獄の苦しみを味わう羽目になるので、生魚を食してしばらくして症状が出始めたら速やかに近隣の医療機関を受診してください。
アニサキスには正露丸が有効?
最近アニサキス症含む食中毒に対してその症状の緩和に正露丸が有効であるという研究結果が発表され話題になりました。ですが生魚を食べてお腹が痛くなったから正露丸を飲んで済ませるのは非常に危険。
何故ならそもそもその腹痛の原因が本当にアニサキスかどうかは素人には判断ができないからです。症状の緩和を期待して正露丸を飲むのはかまいませんが、油断せずきちんと医療機関で診断してもらうようにしましょう。
しっかり噛めば大丈夫?
しっかりと回数噛めばアニサキスを殺してしまえるので大丈夫という話を聞きますが、これは余りオススメできません。
アニサキスはどのくらいの力で噛めば殺せるのか実際にアニサキスのみ噛んでみたという方がネット上でも散見されますが、揃って噛み切るのにかなり苦労したと記しておられます。
魚の身と一緒に奥歯で噛んだくらいではそうそう効果は無さそうです。
釣りバーベキューで持っておくと良いもの
ゴミ袋
釣った魚を捌く際に出るウロコや内臓などは放置してしまうと恐ろしい悪臭を放つようになります。他の人も利用するバーベキュー場ですのでニオイによる迷惑をかけないようにしっかり自分で持ち帰りましょう。
水場に流してしまうのはもってのほかです。捌いた端からゴミ袋に移すようにしましょう。
汚れても良い布
魚を捌く際に魚を押さえるのに布があると非常に便利。素手で押さえるよりも怪我をする可能性を減らせますし皮を剥いだりする時などにも重宝します。
キッチンペーパー
魚の水分を拭き取るのに最適なのがキッチンペーパー。それ以外にもまな板を拭いたり血を拭ったり、魚を捌くときには必ず用意しておきたいアイテムです。
ウロコ取り
包丁の背だったりあるいはペットボトルの蓋などでも魚のウロコを取ることができます。ですがやはりそれに特化した専用のウロコ取りがあると効率が段違い。剥いだウロコが飛び散らない作りのものもあるので非常に便利です。
飛び散ったウロコを回収するあの手間を知っている人は必ず一つ用意しておきましょう。
釣りができるバーベキュースポット
ここからはバーベキューと釣りが同時に楽しめるフィッシングスポット兼バーベキュースポットをご紹介します。
【北海道】藍鱗
【北海道】釧路市千代ノ浦マリンパーク
【宮城】グリーンパーク不忘
【東京】氷川国際ます釣場
【群馬】発知渓流つりセンター
【大阪】千早川マス釣り場
【静岡】やまめ平
【兵庫県】淡路じゃのひれアウトドアリゾート
【大分県】上津江フィッシングパーク
まとめ
釣りで釣った魚をすぐにバーベキューで焼けば、普段のバーベキューとは全く違った楽しさを味わうことができます。これまで釣りなんてしたことないという方もフィッシング用具を無料で貸し出してくれるスポットもありますので、興味を持たれたなら是非とも挑戦してみてください。
参考サイト
https://icotto.jp/presses/2619
https://cookerypassion.com/3961.html
https://temaeitamae.jp/top/t5/13/09.html